「この部屋は、お前さん達が好きに使えばええ。ワシは1部屋あれば十分じゃ」


俺達はオババの部屋に戻ると、オババの好意により自称作戦本部を得た。
とは言え、何があるという訳ではなく、テーブルとテレビが置いてあるだけだが…

それにしても、オババは一体何者なんだ?
俺達の事を、どこまで知っているのだろうか?

瞬間移動した時にも、驚きもせず平然としていた。


いや…
ただ単に、老眼で何も見えなかっただけかも知れない。もしくは、若者達の新しい遊び程度に考えているのかも知れない。

そんな事よりも、特殊な力を与えられた俺達に何が出来るのか、何をしなければならないのかを考える事が先決だ。



しかし――

そんな重要な事が簡単に決まる筈もなく、その日は各々の自宅に帰る事にして別れた。

1人ずつを宮本が送り、俺は桐山の次に自宅に送ってもらった。



その夜、俺の自宅では身内だけで通夜が行われ、葬式は翌日に決まった…


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