「ありがとう。
祖母を見ていてくれたんだ…」
俺は側にいてくれた生徒会長に、深々と頭を下げた。
「べ、別に、貴方の為にいた訳ではなくってよ!!
立派なお祖母様に対しての、け…敬意ですわ」
「フフッ…ありがとう」
「今貴方、私の事を鼻で笑いましたわね!!
それに私は生徒会長という名前ではなく、桐山穂波という雅な名前が…
ちょっと、聞いていますの!?」
俺は大半の言葉を聞き流しながら、路上に寝かせた祖母をゆっくりと抱き上げた。
せめて、何とかして自宅に連れて帰りたい…
「気持ちは分かるが、連れて帰るのは無理じゃ」
「オババ…」
近くに立っていたオババが、俺の肩を軽く叩いた。
「どうしてだ?
この場所から離れれば、後はタクシーを拾ってでも…」
「まあ、祖母ちゃんを連れて来てみろ」
オババはそう言うと、俺に背を向けて歩き始めた。
「ど、どこ行くんだよ?」
「ワシの家じゃ」
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