気が付くと、俺はあの街が一望出来る山の上に倒れていた。
穂波は…美空はどこだ!?
疲労が蓄積した重い身体を無理矢理起こし周囲を見渡すと、5メートル程離れた場所に2人が倒れていた。
「穂波!! 美空!!」
2人の名前を叫びながら身体を引き摺って近付くと、穂波が目覚めた。
「大地…?
あ…美空、美空!!」
穂波が美空の頬を叩きながら名前を呼ぶと、美空も目が覚めた。
「ん……穂波?」
2人共、無事だったのか…
俺はホッと胸を撫で下ろした。と同時に、街が、人類が、地球がどうなったのか心配になり、立ち上がると急いで街が見下ろせる場所まで行った。
街は、以前のままの状態で眼下に広がっていた――
俺はその光景を見詰めながら、意識を失う直前に聞こえた言葉を思い出していた。
(許した訳ではない。もう一度チャンスを与えただけだ。
もしこの次に自分勝手に自然を破壊し、他の動植物と共存出来ないとその時は迷わず人類は滅亡してもらう。
その時にも、今回の様な奇跡が起こるとは思わない事だ――)
俺は強く拳を握ると、自分に言い聞かせた。
大丈夫だ…
人間はそんなに愚かではない。
必ず自分達の過ちに気付き、自然環境を守りながら生きていく術を考えるに違いない。
必ず――…
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