半数以上が欠席の授業は自習で、馬鹿馬鹿しくなった俺は、4時間目の授業が終わると早退した。


街中を歩いていると普段気にもならない電気屋が目に付き、店頭にある大型ハイビジョンテレビを覗き込んだ。

やはり、昨日の事件報道の続きばかり…
だが、新しい事件や事故の報道が無いという事は、あれ以来何も起きていないという意味だ。

テレビに出演している専門家が熱心に説明しているが、同時多発テロに思えてきた。


「この時間なら混んでいないだろうし、さっさと帰るか…」

そう言えば担任がホームルームで、不通になった電車の代わりに、定期券で乗れる無料バスを運行していると言っていたな。

一先ず駅に行ってみるか…



しかし――

駅を目の前にし、あとは横断歩道を渡るだけとなった時、俺は再び信じられない光景を目撃する事となる。


それは、本当に一瞬の出来事だった…


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