俺は動けない美空を背負い、最後の力を振り絞って部屋まで戻った。
「大地、美空…」
壁にもたれていた穂波が、起き上がった。
「美空が…」
自分も足元がフラついているにも関わらず、穂波が美空を受け取り壁際に座らせた。
「ご…ごめん穂波」
「大丈夫よ」
穂波と美空がお互いを労りながら、並んで座った。
<お見事でした>
室内にMの声が響き、拍手が鳴り響いた。
<まさか、貴方達にこれ程までの力があろうとは、思いもしませんでした。
もしかすると、貴方達は本当に人類を救う事が出来るかも知れません。パスワードは画面上に表示しておきましょう>
Mが表示したパスワードを見ようと液晶パネルを見ると、残り時間の表示が先に目に入った。
「な…残り5分。
5分で、もう1つ残った課題をやらなければならないのか!?」
さすがに、俺もその表示を見て絶望感に支配された。
もう俺を含め3人共限界だ。とても5分で可能な事などありはしない…
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