「み、美空、無理するな。ただでさえ、俺や穂波を連続で移動させているのに!!」


穂波は目を開き、穏やかな表情で笑った。

「穂波と一緒に行動し、大地と一緒に行動して私にもハッキリと分かったの。

私達がどれだけ酷い事を、地球や動植物にしてきたかという事が…


2人が全力で使命を果たそうとしているのに、一緒に行動するだけで、ただ見ているだけなんて出来ないじゃん。

それに、もう直ぐ終わるから」


「美空…」

美空の元に歩こうとした瞬間、膝から下に力が入らなくなり、砂の上に両手をついた。

さすがに、これだけの力を使うと限界だ…


「美空!!」

俺は目の前で前のめりに倒れ込む美空の下に、力を振り絞って飛び込んだ。


「ご…ごめんね。
重いでしょ私…あはは」

「大丈夫だよ」

「帰ろう…
早く帰らないと」


美空は俺の上に倒れ込んだ状態のまま、瞬間移動した。


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