M ‐ёмц‐


美空の所に駆け付けると、確かにそこには巧みに岩に偽装したボタンが見えた。


「よし。
じゃあ、俺が先に行くからな」

俺は5センチ四方の、岩盤に偽装されたボタンを力強く押した――



すると目の前の壁面が、音も無く左右に開いた。

「ここが扉になっていたとは…」


中を覗き込むと、端が見えない程の長い廊下が、延々と奥に向かって続いていた。

行くしかない――


俺は中に入ると、その無機質な廊下を走り始めた。穂波と美空も、直ぐに俺の後に続いた。

廊下を走る足音が前後に響く以外何も聞こえない空間は不気味で、時々振り返ってしまう。


所々に小さな部屋があったが、それらは無視した。Mがそんな安易な場所にいるとは、まず考えられない。


余りにも長い廊下は、果てしなく続いているのではないかと錯覚に陥る程だったが、5分程走るとようやく頑丈にセキュリティが施された扉に行き着いた。


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