洞窟の中は徐々に下っていて、50メートル程進むと高さ10メートル以上あるドーム状の広場に出た。
「おい、行き止まりだぞ?」
「多分どこかに入口がある筈だから、壁を調べてみて」
俺達はその広場の壁を念入りに調べ始めた。
それにしても…
たかが情報管理システムを、なぜこんな場所に隠すんだ?
別に、東京の中心にあるオフィスビルでも良い様な気がするが…
俺は壁を少しずつ横に移動しながら、穂波に聞いた。
「なあ、何で樹海の地下に作ったり、入口をカモフラージュしたりする必要があるんだ?」
「うん…私もそれを考えていたんだけど、もしかすると軍事用に使用するつもりだったんじゃないかな?
上層部がMをコントロールして、世界中の情報を掌握する計画を立ていても不思議ではないし。
ここに来る途中にも、至る所に監視カメラが隠されていたしね」
なるほど、それは十分に考えられる。
「あったよ!!
ここの壁に、ボタンが取り付けられてる!!」
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