「核ミサイル…?
じゃあさっきのミサイルは、その予行演習という訳か」

メールを読み終えて意味を噛み締めると、全身に冷たい汗が噴き出した。


今までの出来事は、Mにとってほんの遊びに過ぎなかったんだ。

だが、核ミサイルなんて重要な兵器が簡単に操作出来るのか?


「やはり、本当の狙いはそれでしたか…」

俺の口にした言葉を聞いて、局長が俯いた。

「でも、各国の核ミサイルはハイレベルなセキュリティシステムで護られている訳だし、そんなに簡単に操作できるとは思えないけど?」


「いえ、Mの前ではその様なシステムなど、全くの無意味です。

先程東京都内に撃ち込まれたミサイルは、間違いなくイージス艦に装備されていた物です。


情報化が現在は、光ファイバーや電話回線、それに無線等で必ず繋がっています。そうしなければ、何の役には立ちません。

ですが逆に、この地球上のどのコンピューターよりも優れた頭脳を持つMにとっては、全ての物は彼の思うがままなのです」


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