そこで我々はいよいよ実用化に向け、Mの脳をシステムと直結させ、情報管理が出来るかどうかの実験をする事にしたのです。
とはいえ、不確実な要素が多くありましたから、実験は当然オンラインではなく、我々が作った仮想システムのオフラインで行う事になっていました。
ところが――」
そこまで話すと、局長は頭を抱え込んで俯いてしまった。
しかし、直ぐに顔を上げると一度歯を食い縛り話を続けた。
「ところが、その時にスタッフが誤ってオンラインに接続してしまったのです。
その時間、1分35秒。
直ぐに気付き、外部との回線を切断しました。
しかし時既に遅く、Mはその短時間にインターネット上に存在するあらゆる情報を、自分の脳に記憶してしまったのです!!
Mはその情報に混乱し1時間ほど泣き叫んだ後、数日黙り込んでしまいました…」
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