目に写る全ての物が緋に染まり、崩落する音も焼ける臭いすらすらせず… 人々は意味も無く両手を合わせ、溢れる涙を拭う事もしない。 大気は怒りに満ち、哀しみは深淵に沈み、噴き上げる火柱は天を焦がし… 逃げ惑う人々には一時の安息すら許されず、常に死の恐怖を背負い震えるしか出来ない。 終焉の時が来たのだ―― .