「大地、ちょっと待って」


穂波が腕組みをしたまま俺の側まで歩いてきて、マルスのリーダーに話し掛けた。

「Mって…何?」

「はあ?
今さら何を言ってるんだよ。Mってマルスの事なんだろ?」
「口を挟まないで!!

Mって一体何ですか?知っていますよね」


リーダーは軽く笑みを浮かべると、天を仰いだ。

「賢い御嬢さんだ…
その通り、マルスはMではありません。Mはもっと別の存在なのですよ」

「やはり…
これまでの事故や事件はマルスではなく、そのMの仕業なんですね?」

「ええ、その通りです」



俺には2人の会話の意味が、全く理解できなかった。


マルスがMではないとすれば、俺達がやってきた事は一体何だったんだ?

いや、そんな事より、今からもさっきの様なミサイルが空から降ってくるかも知れないという事ではないのか?



リーダーは重い口を、ゆっくりと開き始めた――


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