M ‐ёмц‐


「驚いたな。
君達は能力者なのか?実際に目にしたのは初めてだよ」

「俺達が何だって関係ないだろ。あんたに勝ち目は無いんだから、もう止めろ!!」

すると、リーダーはフッと空を見上げて呟いた。


「……止められないんだよMは」



その時――


数百メートル上空を、空気を切り裂く様な轟音と共に何かが飛んで行った。

そして数キロ先で閃光が煌めき、耳をつんざく様な爆発音の後、地響きと烈風が通り抜けていった。


「何だ今のは」

「あ、あれ…」

美空が指を指す方向を見ると、高層ビルが倒れその周辺が激しく炎上していた。

「な……」


更に上空を先程と同じ物体が、次々に飛んでいった。

それは、東京都内の至る所に落ちては閃光を発し、その度に聞いた事もない爆発をビルの谷間に響かせた――


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