俺達は遠山という人に黒いバンダナを渡され、それを身に付ける事になった。俺は頭に、穂波は首に、美空は左腕に巻いた。
歩きながら改めてマルスのメンバーを見ると、10代20代は少なく圧倒的に30歳以上の人が多かった。
それに、篠原も遠山もとても凶悪な破壊者には見えなかった。
「あの…これからどこに行くんですか?」
俺は恐る恐る、前を歩く遠山に話し掛けた。
「箱根だよ」
箱根?
あの大学駅伝で見る山か?
とはいえ、一体どこにあるのかよく分からない。ただ、正月にテレビで見た感じでは、かなり遠かった様な気がする。
「箱根って遠いですよね?」
「ああ、200キロくらいはあるんじゃないか」
遠山は無愛想に、とんでもない事を口にした。
200キロって、一体何時間…いや何日かかるんだよ!!
不安そうな顔をしていると、遠山が初めて表情を崩した。
「ははは、大丈夫だ。これから少し行った場所に車が用意してある。
車で移動できる様に、比較的被害の少ない道路を見付けてある」
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