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俺達は直ぐに東京に向かう事に決めたが、俺にはまだやらなければならない事が残っていた。

「なあ美空、先に行きたい所があるんだけど…
連れて行ってくれるか?」

「どこに?」


俺はメルトダウンの時に着たまたまま持ち帰り、外に放置していた発電所の作業服を指差した。

「分かった」

美空はニコリと笑うと、作業服の所に歩いて行った。そして俺達は作業服を着込むと、あの現場近くに移動した。




「まだ燃えているみたいだな」

俺達は発電所を見下ろせる山の上に立ち、現場の様子を伺った。

「うん。で、ここに来てどうするの?」

美空が現場を見詰める俺の顔を、斜めから覗き込んだ。


「チェルノブイリの事故を調べたんだけど、事故の後に砂で原子炉を埋め、それを石棺で上から覆ったらしいんだ。

ここを何とかしておかないと、関東地方は延々と放射能に汚染される事になるからな」


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