(そう…これはテレパシー。脳に直接言葉を転送しているんだ)
馬鹿馬鹿しい。
そんな事が、現実的にある筈がない。これはやっぱり、夢の続きだな。
それなら、どうだって構わない。所詮は夢の中なんだから。
「それでグリン…
助けて欲しいとは、一体どういう意味なんだ?」
(特に何もしなくて良い。僕が君に力を渡すから、それを受け取ってくれれば良いんだ)
は?
ますます意味が分からない。助けて欲しいけど、何もしなくて良いなんて。
俺の夢だけあって、設定が無茶苦茶だな。
(僕に手を触れてくれれば、一瞬で終わるから)
「分かった」
どうでもいいや…
とりあえず、手を触れれば良いんだな?
俺は手が届く距離までグリンに近付き、無造作に右手を伸ばした――
真っ黒な球体は鉛の様な冷たい金属を連想させるが、実際に触れると弾力があり、それに少し温かかった。
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