「うわぁ――――!!


私に…私に力が足りなかったばかりに、大勢の人達が放射能に…

私にもう少し力があれば、私がもう少し原子炉について調べていれば…
こんな事には、ならなかったのに!!

私だ…私がいけないんだ!!」

穂波は自分をせめながら前屈みになり、布団に顔を埋め、周囲を憚る事もなく大声で泣きじゃくった。


違う――

「違う!!
俺だ。俺にもっと力があれば、何とか出来たかも知れない…

それなのに、俺は穂波に全て任せ、ただ眺めていただけだ。

責められるべきなのは穂波ではなく、俺なんだ!!」


「違うよ…
私がいけないんだ。
遠足気分で出掛けていき、何一つする事もなく、2人を連れて行き連れて帰っただけ…

私にもっと力があれば、原子炉ごと海底にでも移動できたかも知れないのに!!」



俺達は、自分自身の力の無さに悲しくて、情けなくて、ひたすら自分を責め続けた。


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