何かいる――!!
いる…?
直感的にそう感じるという事は、生物が部屋のどこかにいるという事か?
俺は周囲に気を配りながら薄暗い部屋の出入口まで歩いて行くと、扉の側にある電灯のスイッチを入れた。
「な、何だあれ?」
蛍光灯に照らされた室内に、見た事もない物体がちょうど目線の高さに浮かんでいた。
窓ガラスが割れている様子はないし、一体どこから入って来たんだ?
と言うより、どういう仕組みで浮かんでいるんだ?
その物体は黒い球体で、バレーボール程の大きさだった。
それに浮かんでいると一口で言うと、フワフワと浮かんでいるイメージだが、正確には浮いているというよりは、その球体だけが重力の影響を受けていないという様に見えた。
この普通なら部屋を飛び出して助けを求める様な状況にも関わらず、不思議な事に俺はその物体に対し、全く恐怖心を抱かなかった――
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