御丁寧に矢印まで掲示されている原子炉に、俺達は急いで向かった。
原子炉は発電所の敷地内奥にある、白い外壁の窓が無い建物で、その四角い外観の南側から太いパイプが突き出していた。
その異様な姿には妙に威圧感があり、俺は息を飲んだ。
「これって、一体どこから入るんだ?」
「ここに入るなら、防護服を着ないとダメなんじゃない?
でも多分、制御室は原子炉の近くにはない筈よ。だから、あの隣の建物に入ってみましょう」
そう言うと、穂波は周囲に気を配りながら、その建物に向かった。
俺と美空は、先行する穂波の後をついて行った。
「何で隣の建物なんだよ。普通、原子炉が見える位置にあるんじゃないのか?」
「馬鹿ね。
監視役は電力会社の技術者よ。そんな大事な社員を、危険に晒す様な場所で働かせると思う?」
酷い話だが、穂波の言葉には説得力がある。確かにその通りだ。
.



