M ‐ёмц‐


その夜――

事故の衝撃的な映像が瞼に焼き付き、中々寝付けなかった。


目を閉じては惨状を思い出し、ハッと目を開き、そしてまた目を閉じる。

そんな動作を繰り返しながらも、2時を過ぎた頃ようやく眠りに落ちた。


この日の夢は事故を目の当たりにした為か、今までに見た事もない様な変わった内容だった。

それは――


俺はたった1人で山の上から、海に沈んだ街を、ビルの谷間を泳ぐ鯨の群れを、どこまでも続く無人の世界を見下ろしている夢だった。

正確に言えば、半壊したビルや瓦礫になった高架橋やマンションが沈んでいた。

いや待て――


俺の背後に何か…いや、誰かいるのか?



夢の中で振り返ろうとした瞬間、誰かに呼ばれた様な気がして目が覚めた。

目を開くとまだ周囲は暗くて、枕元の目覚まし時計を手に取るとまだ5時を指していた。


「まだ3時間しか寝てないのか…」

もう一度眠ろうかと目を閉じた瞬間、妙な気配を感じて飛び起きた!!


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