「しんどいときは周りに頼ればいいんだよってこと。かいちょーがいつも頑張ってることくらいみんな知ってんだから」

そんな優しい言葉がかけられると思っていなくて、正直少しビックリした。


「あ、りがと」


そう言うと、藤田くんは笑って言った。

「はいはい。じゃあもう帰ろ」

バッグを手渡されて、ベッドからでた。


学校からでると、空はもうオレンジ色に染まっていた。


「今日は送っていくよ。家、どっち?」


「いや、いいよ。そんな、見ててくれただけでもありがたいし」


「俺が心配なの。ほかっとくとかいちょー、また倒れそうじゃん」


「じゃあ、お言葉に甘えて」


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「え! そうなの! そんな噂聞いたことないんだけど」

最初こそ気まずかったけど、家に着く頃にはもうすっかり2人での会話が楽しくなっていた。