──近っ。


少し鼓動が速くなったのを感じた。


「あ、りがと」

それは、口元を拭いてくれたことへのお礼だけではない。

いつもは絶対に自分から頼まないようなものを食べることができた。

そういう意味では藤田くんに感謝かな、と心の中で改めて藤田くんにありがとうを言った。


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「次はなに乗るー?」


そろそろ空が暗くなってきている。

帰りがあまりにも遅くなると、良樹が心配するだろう。


「もう時間も遅くなってきたし、次のアトラクションに乗って解散っていう形でもいいかな?」


「うん。もちろん。じゃあ、最後だし観覧車でも乗ろうか」


「うん! そうしよう!」


そう言って、私たちは観覧車の乗り場まで移動した。