「お待たせしましたー! ワッフル2つとコーラ、そしてオレンジジュースになります!」

料理を運んできたウェイトレスが高らかにメニュー名を読み上げた。

そして、瞬く間にテーブルの上に、ジュースとネズミのキャラクターが描かれたワッフルが置かれていく。

「「ありがとうございます」」


藤田くんは、満面の笑みを浮かべるネズミの顔面に容赦なくメープルシロップをかけていく。

そして、ナイフで一口大に切って口に運んでいく。

「んー、うま」

その姿を見て、私も早く食べよう、とメープルシロップの瓶を取った。


「おいしー。こんなに美味しいの食べたの久しぶりかも」

私が放ったその言葉は、別に大げさなんかじゃない。

ほんとに美味しくて、良樹にも食べさせてあげたいと思ったほどだった。


「大げさだよ。でも、その顔が見れてほんとによかった」

藤田くんが嬉しそうに笑う。

「シロップ、口に付いてるし」

藤田くんが私の口元を紙ナプキンで拭った。

そのときの藤田くんの顔が息がかかりそうなほどに近くて、