「大丈夫、ですか?」

暗くて顔はよく見えないけど、心配してくれていることは声色からも伝わってきた。

「あ、はい! ありがとうございました!」

頭を上げた瞬間、そこには想像もしていなかった光景が広がっていた。

「え……」

「へ……?」

そこには、藤田くんの姿があった。

──終わった。

これからどうしよう。

藤田くんに学校中にこの秘密をばらされ学校を退学になるか、それとも脅されて金づるになるか。

正直言って、そのどちらもがたやすく想像できる風景だった。

とりあえず、黙っててもらえないか、お願いするだけしてみよう。


「あの、私──、」

「ライン、交換しよ!」

「……へ?」


もしかして──、

──気づいてない!?

「だから、ライン」