全ては雨のせい

恋愛(その他)

全ては雨のせい
作品番号
1741879
最終更新
2025/02/05
総文字数
6,780
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
PV数
14
いいね数
0


春雨
煙草の匂いに誘われて入った軒先
あなたに出逢った瞬間 時が止まった
あなたはわたしに傘を差し出し雨の中に消えていった
煙草の残り香と胸の痛みを残して


五月雨
天気予報を毎日チェックする
あなたに会える確率なんてないに等しいのに
二度目に会えた時に確信した
あの日と同じように胸の痛みを感じたから
左手薬指の鈍い光に気づきたくなかった


秋雨
忘れたくても忘れられない
あなたの煙草を持ち歩くくらい執着している
三度目に会えた時に初めて触れた
あなたがくれた最後の煙草は
口の中でにがくてせつない


凍雨
四度目に会えた時 左手薬指には指輪の跡
躊躇うことなく彼の傘に入る
傘の中で静かに唇を寄せた


「俺が先に手を出したから俺が悪い」

「…そんなの、嫌です」

あらすじ
寒さが残る春の日、大学生の双葉は突然の雨に見舞われてある店の軒先に入る。そこにはサラリーマンの先客がいた。深い紺色のスーツを着こなして煙草を燻らせる彼に魅入ってしまう。彼は双葉に傘を貸して雨の中に飛び出していった。にがいにがい煙草の残り香が双葉の胸をしめつける。

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