御曹司は優しい 音色に溶かされる

ジョシュには感謝しかない。

ロスやアナハイムは車がなければ移動が
難しい。

それが一番の難題だ。

ゆりえはタクシーを使うことを躊躇
しないようにというジョシュの
アドヴァイスを受けて、近くの
タクシーサービスの提供を
受けることにした。

スーパーやちょっとしたお出かけにも
頻繁に利用した。

サンタモニカまではバスを利用できる。

ジョシュがいるときはレンタカーを借りて
四人でサンタモニカまで出掛けた。

とりあえず一年位の予定なので、身軽に
住めれば言うことなしだった。

久美子はしばらく残って必要な物の買い出し
や部屋を整えるのを手伝ってくれた。

健司はまた来ると言って一度帰っていった。

ボストンからは結構時間がかかるので、
また来るという健司に、ジョシュは、
そんな時間があるなら勉強しろと
言って笑っていた。

マンションに落ち着くと早速和食を作った。

幸い近くの大型スーパーには和食の調味料
や食材も置いてあってゆりえは嬉々として
買いあさった。

久美子は呆れていたがゆりえの作る食事を
食べると、日本に帰りたくなくなった
と言った。

ジョシュも時々来てはゆりえの作る和食に
はまっていった。

ゆりえの作曲のために中古のアップライト
ピアノをジョシュが探してきてくれた。

イヤホンで音は出さずに弾ける機能もあり
マンションでは近所迷惑になるので、
本当にジョシュに感謝だ。