でも不幸はある日突然やってくるのだ。
二人の結婚一周年をクリスマスに祝って
穏やかに迎えたお正月も過ぎて寒い冬も
やがてだんだんと温かくなってきた三月末。
千隼の兄翔太が突然亡くなった。
交通事故だったらしいが、ひどく酔っていた
らしく現場にはブレーキ痕も無かった為
警察は自殺の可能性を示唆した。
千隼は翔太が自殺なんかするはずがない
と言って、警察に食って掛かっていた。
ゆりえは放心状態の西條の両親、特に義母に
ずっと寄り添って、葬儀の間中、手を握り
震える体を抱きしめていた。
ゆりえは両親や千隼の気持ちを考えると何も
言えなかった。
気持ちがわかりすぎるのだ。
何を言っても虚しく聞こえるだけだ。
家では千隼にそっと寄り添った。
葬儀が終わって一カ月後に西條グループ本社
の副社長に千隼が就任した。
仕事に支障をきたすことはできなかったので
千隼は寝る間も惜しんで翔太の仕事を
引き継いで結果を出していった。
もともと千隼のほうが経営者としての素質は
あったようだ。
お父様はそれを見抜いていたが、千隼は翔太
の補佐に徹すると決めていたので前に出る
ことはしなかったのだ。
この状況になっては仕方がない。
千隼は猛烈に働き始めた。
ゆりえには翔太の突然の死で西條グループが
危機的状況にあると言って、
しばらく我慢してほしい、なるべく早く
事態を収拾すると言った。
でも長期の海外出張が増え、日本にいても
毎日遅くまで働いているようで、帰宅が
夜中の0時を過ぎる日も多くなっていった。
二人の結婚一周年をクリスマスに祝って
穏やかに迎えたお正月も過ぎて寒い冬も
やがてだんだんと温かくなってきた三月末。
千隼の兄翔太が突然亡くなった。
交通事故だったらしいが、ひどく酔っていた
らしく現場にはブレーキ痕も無かった為
警察は自殺の可能性を示唆した。
千隼は翔太が自殺なんかするはずがない
と言って、警察に食って掛かっていた。
ゆりえは放心状態の西條の両親、特に義母に
ずっと寄り添って、葬儀の間中、手を握り
震える体を抱きしめていた。
ゆりえは両親や千隼の気持ちを考えると何も
言えなかった。
気持ちがわかりすぎるのだ。
何を言っても虚しく聞こえるだけだ。
家では千隼にそっと寄り添った。
葬儀が終わって一カ月後に西條グループ本社
の副社長に千隼が就任した。
仕事に支障をきたすことはできなかったので
千隼は寝る間も惜しんで翔太の仕事を
引き継いで結果を出していった。
もともと千隼のほうが経営者としての素質は
あったようだ。
お父様はそれを見抜いていたが、千隼は翔太
の補佐に徹すると決めていたので前に出る
ことはしなかったのだ。
この状況になっては仕方がない。
千隼は猛烈に働き始めた。
ゆりえには翔太の突然の死で西條グループが
危機的状況にあると言って、
しばらく我慢してほしい、なるべく早く
事態を収拾すると言った。
でも長期の海外出張が増え、日本にいても
毎日遅くまで働いているようで、帰宅が
夜中の0時を過ぎる日も多くなっていった。



