御曹司は優しい 音色に溶かされる

「だから、早苗は千隼さんと話し合えって
言ったのね。
千隼さんの味方なの?」

「私はゆりえの味方に決まってるじゃん。
何言ってんの。
ゆりえがもう千隼さんと元に戻る気が
ないんなら、私がきちんと離婚させてあげる
でも、少しでも迷っているならよく考えて
早急に結論出すことじゃないからね。
千隼さんはなんて言ってたの?」

「マンションに帰って来いって、もう一度
やり直そうって、でもはいそうですかって
自分の気持ちは割り切れないよ。
もうあんな思いしたくない。
まだ千隼さんの事信じられない」

「うん、そうだよね。あの時のゆりえは
今思い出すだけでも泣けてくるくらい
辛そうだった。
ほんとに西條千隼こそ事故って死ねばいいと
思ってた。
でも、あいつに西本家の三人で塩をまいた時、
何も言い返さないで、ただ突っ立って
塩まみれにされるままになってた。
だから、話聞いてみる気になったのかも。
ゆりえ早計に結論出さないで、千隼さんは
ゆりえの事大切に思っているのは
間違いないと思うよ。
後はゆりえの気持ち次第かな」