御曹司は優しい 音色に溶かされる

「でもゆりえが離婚したいなら今からでも
遅くないよね。
僕弁護士を紹介してもらうから、
ちゃっちゃと離婚しちゃいなよ」

「はあ?何言ってるんだ。
君には関係ないだろ。
夫婦の間に割り込んでくるな」

「ゆりえは僕にとってとても大切な人
なんだから、ビジネスパートナーでも
あるし関係なくないよ」

「ビジネスパートナーって何だ。
なんのビジネス」

「私に作曲の依頼が来て今も映画の音楽を
担当しているんだけど、そういう仕事を
受けるのにも何もわからなくて、
ジョシュの会社でお世話になっているの。
今住んでるアナハイムのマンションも
ジョシュが見つけてきてくれたの。
とても安く貸してもらえてる。
ジョシュは音楽プロデューサーとして、
結構有名なのよ。
自分の会社も持ってるの。
だから、いつもすごく助けてもらってる。
ボストンの学校でもジョシュと久美子が
居てくれたから二年間何とかやって
これたの。
それに作曲もジョシュが去年ミュージカルの
音楽監督を担当した時に声をかけてくれて、
そのミュージカルが大成功を収めたから、
その後私にもオファーが来るようになったの。
ジョシュのお陰よ。
久美子はヴァイオリニストでね。
先に日本に帰ってるの。
今、コンサートツアー中で早苗の結婚式が
終わったら合流する予定なの」