「ステラ様は男爵家の令嬢ですが、ご両親があんな調子で……ひどく貧しい幼少期を過ごされました。あのふたりは酒癖も悪く、ステラ様に暴力を振るわれることも多かったようで、本当にお辛かったそうです」
あのステラにそんな過去があったとは――リアムは思わず顔をしかめた。
「そんななか、ステラ様は聖女の素養が認められ、神殿で生活ができるようになりました。はじめのうちはご両親が頻繁にいらっしゃって金の無心をしていたのですが、当然神殿でも問題視されまして。おふたりは出入り禁止になりました。それから数年鳴りを潜めていたのですが、どうやら機をうかがっていただけのようですね。忍び込まれてしまいました」
ラウルが大きく肩を落とす。ラブはそっと身を乗り出した。
「ひどい! ステラ様が気の毒です! なんとかして、あのふたりとステラ様を切り離すことはできないんですか?」
あのステラにそんな過去があったとは――リアムは思わず顔をしかめた。
「そんななか、ステラ様は聖女の素養が認められ、神殿で生活ができるようになりました。はじめのうちはご両親が頻繁にいらっしゃって金の無心をしていたのですが、当然神殿でも問題視されまして。おふたりは出入り禁止になりました。それから数年鳴りを潜めていたのですが、どうやら機をうかがっていただけのようですね。忍び込まれてしまいました」
ラウルが大きく肩を落とす。ラブはそっと身を乗り出した。
「ひどい! ステラ様が気の毒です! なんとかして、あのふたりとステラ様を切り離すことはできないんですか?」



