「ラブ様は手当てをするのははじめてですか?」
「え?」
患者たちへの対応を終えてから、リアムはラブにそうたずねる。
「いえいえ、家族が怪我したときとかにやってましたよ。痛いの痛いの飛んでいけ〜って」
「それで? そのとき、ご家族はなんて言ってました?」
「『ありがとう、ラブのおかげですっかり痛くなくなった』って言ってましたね。もちろん、気休めというか、気のせいだと思いますけど」
ラブはそう言ってケラケラ笑う。
……が、リアムは神妙な表情を浮かべた。
(気のせい? ……いや、違う)
あのあと、ラブは何人かの患者に同じことをしてみせた。
はじめの患者以外は聖女たちの手当てに好意的だったからわかりづらかったものの、みな一様に『よくなった』と言っていた。加えて、気のせいではすまない事象――発熱していた患者がすっかり元気になる、傷口が塞がる、ということも起こっていた。もちろん、タイミングの問題だった可能性もあるが……。
「え?」
患者たちへの対応を終えてから、リアムはラブにそうたずねる。
「いえいえ、家族が怪我したときとかにやってましたよ。痛いの痛いの飛んでいけ〜って」
「それで? そのとき、ご家族はなんて言ってました?」
「『ありがとう、ラブのおかげですっかり痛くなくなった』って言ってましたね。もちろん、気休めというか、気のせいだと思いますけど」
ラブはそう言ってケラケラ笑う。
……が、リアムは神妙な表情を浮かべた。
(気のせい? ……いや、違う)
あのあと、ラブは何人かの患者に同じことをしてみせた。
はじめの患者以外は聖女たちの手当てに好意的だったからわかりづらかったものの、みな一様に『よくなった』と言っていた。加えて、気のせいではすまない事象――発熱していた患者がすっかり元気になる、傷口が塞がる、ということも起こっていた。もちろん、タイミングの問題だった可能性もあるが……。



