先の剣術披露の場では、私は剣を振るうことも、その場から動くこともしなかった。候補者から一撃を喰らって退場……それで終わりになるはずだった。
それなのに、一体何を思ったのか、ユリウス様が出番の終わった私に向かって思いきり剣を振り下ろしてきたのだ。
『いきなりなにをするんですか! 危ないでしょう!?』
ガードをしなければ怪我をするという状況で、さすがにじっとなんてしていられない。剣を弾いてやったら、ユリウス様はそのままさらに攻撃を重ねてきたのだ。
(もう、本当に勘弁してよ)
妃候補たちの軽い一撃ならともかく、男性であるユリウス様の攻撃をもろに喰らったら絶対痛いに決まっている。早く攻撃を止めてほしい……そう思うのに、ユリウス様はちっともやめてくれなくて。なんなら楽しそうに笑い出す始末で。
『〜〜〜〜もういいです』
これ以上続けるのは馬鹿らしい。別に、傷つこうが痛い思いをしようが、私は全然構わない。
だけど、私がガードをやめた途端、ユリウス様はピタリと剣を止めた。
それから、私の頭をポンと撫で「やればできるじゃん」なんて口にする。
そんなことが、何度も何度も続いた。紛れもない妨害行為だ。
妃候補のなかには『私ばかり贔屓されている』と密かに腹を立てている子もいるし、『私のせいで自信を喪失した』なんてことを直接物申してきた子だっている。正直ものすごく疲れてしまった。
それなのに、一体何を思ったのか、ユリウス様が出番の終わった私に向かって思いきり剣を振り下ろしてきたのだ。
『いきなりなにをするんですか! 危ないでしょう!?』
ガードをしなければ怪我をするという状況で、さすがにじっとなんてしていられない。剣を弾いてやったら、ユリウス様はそのままさらに攻撃を重ねてきたのだ。
(もう、本当に勘弁してよ)
妃候補たちの軽い一撃ならともかく、男性であるユリウス様の攻撃をもろに喰らったら絶対痛いに決まっている。早く攻撃を止めてほしい……そう思うのに、ユリウス様はちっともやめてくれなくて。なんなら楽しそうに笑い出す始末で。
『〜〜〜〜もういいです』
これ以上続けるのは馬鹿らしい。別に、傷つこうが痛い思いをしようが、私は全然構わない。
だけど、私がガードをやめた途端、ユリウス様はピタリと剣を止めた。
それから、私の頭をポンと撫で「やればできるじゃん」なんて口にする。
そんなことが、何度も何度も続いた。紛れもない妨害行為だ。
妃候補のなかには『私ばかり贔屓されている』と密かに腹を立てている子もいるし、『私のせいで自信を喪失した』なんてことを直接物申してきた子だっている。正直ものすごく疲れてしまった。



