「僕のとなりに並び立つ女性はもっと美人であるべきだ。テオもそう思わないか?」
聖騎士団を代表して夜会に招待されているテオに向かって、ルロワは疑問を投げかける。
「――おそれながら、聖女様は誰よりもお美しいと思います」
無表情に返事をするテオ。ルロワはプッと大きく吹き出した。
「さすがは聖騎士団隊長。心にもないお世辞を……よほど女に興味がないんだな」
ツボに入ってしまったらしい。ルロワは腹を抱えて笑っている。テオはリゼットだけに聞こえる声で「本当に」と付け加えた。
「しかし、おまえももう二十六歳だろう? そろそろ身を固めるべきだ。僕直属の騎士団隊長が独身じゃ格好がつかないしな。僕が誰かいい女を紹介してやろうか?」
と、ルロワが唐突にそんなことを口にする。リゼットは思わず息をのんだ。
聖騎士団を代表して夜会に招待されているテオに向かって、ルロワは疑問を投げかける。
「――おそれながら、聖女様は誰よりもお美しいと思います」
無表情に返事をするテオ。ルロワはプッと大きく吹き出した。
「さすがは聖騎士団隊長。心にもないお世辞を……よほど女に興味がないんだな」
ツボに入ってしまったらしい。ルロワは腹を抱えて笑っている。テオはリゼットだけに聞こえる声で「本当に」と付け加えた。
「しかし、おまえももう二十六歳だろう? そろそろ身を固めるべきだ。僕直属の騎士団隊長が独身じゃ格好がつかないしな。僕が誰かいい女を紹介してやろうか?」
と、ルロワが唐突にそんなことを口にする。リゼットは思わず息をのんだ。



