「女性は黙って家を守っていればいい。外で働く必要なんてないんだよ。お金はたんまりあるんだしさ」
「だ、だけど! 私は女性の意見を国政に反映させたくて……」
「だから女は黙って家に引っ込んでろって言ってるんだよ。女性の意見を反映? そんな必要まったくないね。女性っていうのは頭脳でも身体能力でも、すべてにおいて男に劣る存在なんだからさ」
「なっ……」
ひどい。あまりの言いようにあいた口が塞がらない。私の反応に気をよくしたのか、ファビアン公爵はニヤリと口角を上げた。
「大体、口が達者な女性ほどうっとうしいものはないんだ。出しゃばらず、屋敷でお茶でも楽しんでいなよ。そのほうがずっと楽しめるんじゃない? そこで君の意見、才能とやらをいかんなく披露すればいいんじゃないかな」
ハハハと高笑いをはじめたファビアン公爵を前に私は拳を震わせる。もう我慢ならないと思ったそのときだった。
「わかったようなことを言わないでください」
アンベール様がファビアン公爵と私の間に割って入る。その瞬間、涙がポロリとこぼれ落ちた。
「だ、だけど! 私は女性の意見を国政に反映させたくて……」
「だから女は黙って家に引っ込んでろって言ってるんだよ。女性の意見を反映? そんな必要まったくないね。女性っていうのは頭脳でも身体能力でも、すべてにおいて男に劣る存在なんだからさ」
「なっ……」
ひどい。あまりの言いようにあいた口が塞がらない。私の反応に気をよくしたのか、ファビアン公爵はニヤリと口角を上げた。
「大体、口が達者な女性ほどうっとうしいものはないんだ。出しゃばらず、屋敷でお茶でも楽しんでいなよ。そのほうがずっと楽しめるんじゃない? そこで君の意見、才能とやらをいかんなく披露すればいいんじゃないかな」
ハハハと高笑いをはじめたファビアン公爵を前に私は拳を震わせる。もう我慢ならないと思ったそのときだった。
「わかったようなことを言わないでください」
アンベール様がファビアン公爵と私の間に割って入る。その瞬間、涙がポロリとこぼれ落ちた。



