あなたなんかいなくても

お弁当の時間になって、星空が戻って来た。 
「お母さん、おばあちゃん達は?」
一緒に食べるつもりだった両親がいない。
「忘れ物したみたいで取りに帰ったの」

「じゃあ…、お父さんたちと一緒に食べる?」
星空が今、頑張ってくれてる。
こんなに小さいのに、私よりも頑張ってくれてる。
「じゃ、お父さんたち、呼んできて」
恥ずかしいのか、顔を見ないで、
「わかった」って言って走って行った。

湊達がやって来た。
高梨さんが「俺も良いの?」なんて言ってるけれど、いてもらわないと緊張する。

「佳乃子ちゃん、うちに戻ってくる予定は無いの?
湊が女性の秘書を付けないから、俺も忙しいんだよね。それに、受付や秘書課の人間、半分くらいになったからね。それでもまぁ、不思議と問題なく回ってはいるんだけど」
大変だなぁ。
でも半分くらいにになっても回ってるんだ。
湊が言ってた、縁故って本当だったんだ。

高梨さんと話してたら、いつの間にか湊の膝の上でお弁当を食べている。
どこから見ても親子だなぁ。

私もこのままが良いって言ってないで、けじめを付けなくては。