あなたなんかいなくても

実家に帰るのにこんなに緊張したことが無い。
入るなり星空が迎えてくれた。
「お母さん、もう大丈夫?」
やっぱり知ってたんだ。
「ありがとう、もう大丈夫だから」

上がって両親と湊が向かい合ってる。
「今回の件、娘がお世話になりました」
母が頭を下げてる。
慌てて湊が「いや、これまでのこと、申し訳ありません。これからは…、」
まだ話してるけど、「佳乃子は、どうするつもり?」
「私は…、」
「星空、星空はおばあちゃんちで暮らしたい?それともお母さんと『二人』が良い?」
ちっとも大丈夫じゃない。
私だって、星空と二人が良い。
「俺、お母さんと一緒が良い」
ちょっと、いやかなりほっとした。
「そっか、じゃまた遊びにおいで」
両親は今更『藤澤家』に嫁ぐのを心配してくれてるんだろう。
「うん、また次のお休み来る」
星空のお陰で緊張が和らぐ。
「おじさんも、お母さんを守ってくれてありがとう。今日もお家まで車で送ってくれる?」

星空のお陰で帰ることが出来た。