あなたなんかいなくても

完全に治るまで湊のお世話になった。
今日、星空を迎えに行くと告げると湊が送ると言ってくれた。
両親には湊の事を話してないし、困っていると、「安心して、全て話してあるから」と…。
いつ? 
「実は星空の持っている『レッド』の中に俺の携帯のメモが入ってある。
だから緊急呼び出しが発令したんだ。
そして佳乃の実家に行って全てを話した」
私が知らないところでそんなことが起きてたなんて。
「佳乃が来た夜、星空が寝てからもう一度来てほしいって言われて」
仕事じゃなかったんだ。
いつも独りで頑張ってるんじゃ無いのはわかってた。でもちっとも分かってなかった。
こんなにたくさんの人達に助けられてた。
「反対されたら『藤澤』を捨てても良い。 星空と3人で暮らしたい」
それはダメだよ。
「でもね、たぶん大丈夫。
以前、佳乃が言ってた採用通知の件、大窪部長が、知り合いから頼まれて受付や秘書課に割り込んで入れてたって、だから遅く通知が届いてたんだ。
それに藤澤家に娘を嫁がせようと必死になって、俺と颯太がダメならって、副社長の息子の営業部長と一緒にしたのは良いけど…、あいつ遊びすぎだから。今、俺が抜けたら大変なことになる」
今の湊、悪い人の顔をしてる。
「だから気にしないで、星空を迎えに行こう」