すっかり忘れてた。
颯太と専務が兄弟だって事を。
専務達が出て行った。
「ばあさんにお茶でも出してあげて」と言って。
「苗字が違うとかややこしいねえ、母親の実家の名前、継がないとイケないなんて」
そんなことがあったんだ。
「でもそのせいで湊も大変だったのは気付いているのかどうか…」
お金持ちにはそれなりの悩みがあるんだろう。
「佳乃ちゃん、湊の事頼んだね。
あの子、佳乃ちゃんの事大好きだから」
え~、
「あの、専務とは私、会ったことありました?」
きょとんとした顔で「佳乃ちゃん、湊のお嫁さんになるって言ってたじゃない」
…、会ってたんだ。
あの時も専務『佳乃ちゃん』って呼んでた。
聞きづらいけど今聞かないと、
「それはいつ頃?それに専務の返事は?」
「そうねぇ、家にいたのは小学校の6年間だし、6年生の頃かな?
佳乃ちゃんが大きくなったらねって」
そっかぁ、私が幼稚園の頃の話ね。
颯太と専務が兄弟だって事を。
専務達が出て行った。
「ばあさんにお茶でも出してあげて」と言って。
「苗字が違うとかややこしいねえ、母親の実家の名前、継がないとイケないなんて」
そんなことがあったんだ。
「でもそのせいで湊も大変だったのは気付いているのかどうか…」
お金持ちにはそれなりの悩みがあるんだろう。
「佳乃ちゃん、湊の事頼んだね。
あの子、佳乃ちゃんの事大好きだから」
え~、
「あの、専務とは私、会ったことありました?」
きょとんとした顔で「佳乃ちゃん、湊のお嫁さんになるって言ってたじゃない」
…、会ってたんだ。
あの時も専務『佳乃ちゃん』って呼んでた。
聞きづらいけど今聞かないと、
「それはいつ頃?それに専務の返事は?」
「そうねぇ、家にいたのは小学校の6年間だし、6年生の頃かな?
佳乃ちゃんが大きくなったらねって」
そっかぁ、私が幼稚園の頃の話ね。



