中学生になると、鈴音とは放課後の時間すら会うことができなくなった。

クラスでも目立つグループにいる彼女とは話しにくくなって、彼女との時間は登校するときだけに減ってしまった。

何をしているか聞いても教えてもらえない。

彼氏ができてデートしているのかもしれない。

臆病な僕は一人で悶々と悩み続けるしかできなかった。

彼女が放課後何もしているか考える日々が数ヶ月続くことになる。

そんなある日、僕が好きな事務所の研究生のユニットが発表されることが発表される。

中学生になってもドルオタを続ける僕は、当日の朝ウキウキで鈴音にそのことを話していた。

その後、絶望することなんて知らずに。