僕の名前は水無月海人 高校3年生
 バイトも勉強も頑張っている。
 そんな僕に起きた不思議な出来事のお話をこれから話そうと思う。
 ある日、いつも通り家に帰っている時、ふと目に入ったんだ。
 綺麗な黒い髪。幼そうな可愛らしい顔。その顔が台無しになるほどの悲しそうな顔の女の子の姿を。
 その子を見てつい声をかけていた。
 「大丈夫ですか? どうかし ましたか?」と。
 するとか弱い声で「私、帰るお家がないの…。ずーっと ここに居たの。」と答えた
 僕は一瞬この子は 何を言っているのか分からなかった。それもそうだろう。幼い子が帰る家はないと言うのだ。
 しかし、その言葉が嘘だとは思えなかった。
 少しでもこの子の事を知っておくためにいくつかの質問をしてみた。
 すると、自分の親のことを思い出せないことがわかった。
 そして、少女はこう言った。
 この言葉で、僕のすべてが分かっていく…


  「 私を あなたの妹に してください 」