初めての恋のお相手は

――……



翌日。



「…」

「楸。嫌だって思ったら、すぐ言うのよ」

「…はい」



祠堂さんの言葉に
私は少し緊張しながら、小さく頷く。


視線は、繋がれた手に向かう。


指と指を絡めた、俗に言う恋人繋ぎ。


外で、それらしく見えるよう
外出の際は、手を繋ぐことになった。


誰が見ても
ひと目で分かるように、この形で。



「後は…ハグとかかしら
影から見てるパターンもあるから、牽制に」

「…ハグ」

「抱き締めるのは…さすがに嫌かしら?」

「い、いえ…大丈夫です…」



正直、手を繋ぐだけでも
いっぱいいっぱいではあるけど…


それは、恥ずかしさからで
嫌なわけではないし


海外では
挨拶代わりにキスやハグしたりするし
……祠堂さんなら、大丈夫。