初めての恋のお相手は

……確かに。


出会ってまだ、それほど経っていないけど
祠堂さんの鬼のような気遣いには感心していた。


引っ越した当日の夜は
私が不安にならないように
わざわざ、こゆさんを呼んでくれたり。

使わせて貰っている部屋や、お風呂に
内鍵をつけてくれたり。

部屋の至るところに
防犯グッズを置いてくれたり。


こちらが逆に申し訳なくなるくらいに
私の気持ちをおもんばかって、行動してくれて。



「だから、外見と合わない
ちぐはぐな話し方をしてても
いつの間にか
するりと受け入れられちゃうんだよね」

「…そうなんですよね
最初は戸惑ったんですけど
いつの間にか、なんとも思わなくなって」

「祠堂さん、すごく良い人だよ」

「……はい」



安心させるように笑うこゆさんに
私も小さく笑って頷いた。