初めての恋のお相手は

「一対一じゃなければ、なんとか
触れられたり、近付かれたりしなければ…」



手を動かしながら答えれば
同じように作業していた、こゆさんが
「ん?」と不思議そうに首を傾げた。



「スグリはともかく…
あれ?そしたら、祠堂さんは?
近付かれたり、触られてたよね?
今、一緒に暮らしてるし」

「……そう、なんですよね
なんでか、祠堂さんは平気で…」



指摘されて、改めて
自分でも不思議だなぁと感じる。


『男』の人だと、認識してるのに
祠堂さんは、近付かれても、触られても大丈夫だった。

おなじ屋根の下、おなじ部屋の中で
ふたりきりでも、恐怖を感じなくて。


親切にして貰ったからなのか。

助けて貰ったからなのか。


……刷り込みのようなものなのか。