初めての恋のお相手は

こういった状況で
私が頼れる人は限られていた。


……こゆさんと、スグリさんの所へ行こう。


ここから、お店までそう遠くない距離。


……真夜中に押し掛けるなんて
びっくりさせるし、迷惑をかけるだろうけど
ふたりなら受け入れてくれる。


人間不信気味だった私だけど
一緒に過ごす時間を重ねる内に
いつの間にか、こゆさんやスグリさんに
絶大な信頼を寄せるようになっていた。



さっそくお店に向かおうと決めた瞬間



「!」



誰かにぶつかってしまった私。



「ご、ごめんなさい…っ」



ずっと、ぼんやりと
下を向いたまま歩いていたから
人の気配にも気づけなかった。


顔を上げれば、そこにいたのは知らない男の人。


ぶつかってしまった相手が男性だと分かり
慌てて距離を取る。