日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

今日は準備期間最終日。体育祭のリハーサルもあり、本番さながらの練習をする日だ。


着替えるとすぐに運動場に向かい、最初は応援合戦の練習がある。


運動場には白組の応援団以外の姿も見え、周囲に人がいる状態で練習するのは緊張が高まった。


踊り終わった後の振り返りでは、団長もおおむね満足した様子だった。


そして次は体育祭の種目の練習。
大縄跳びは昨日よりも記録が伸びて先生も喜んでいる。私が引っかかることも少なくなかったけど、先生の励ましと、記録が伸びた喜びが勝って、喧嘩も責められることもなく終わった。


その後玉入れの練習があり、玉入れの練習のあいだ私は休憩していた。


「次は障害物リレーやるぞ〜出るやつ集まって〜」


障害物リレーに出る男子の一人が呼びかける。
障害物リレーは学年別に行い、同じ学年でも第一レースと第二レースに分けられる。


「二人三脚、鉄骨渡り、パン食い競走、神経衰弱、借り物競走、そしてゴールまで走るアンカーがある。今からどれ担当するか決めるぞ」


みんなが集まると、呼びかけた男子が内容を挙げる。
障害物リレーの内容はギリギリまで伏せられていた。


私の出る第二レースで集まって担当を決める。
アンカーはこの中で一番速い人に決まり、仲のいい二人組が二人三脚をすると名乗り出る。パン食い競走は背の高い人の方が有利だから一番背の高い人に決まった。


残るは鉄鋼渡りか神経衰弱。
どちらの方がいいか聞かれたけど、足が遅いから二番目の鉄骨渡りがいいかもと答えた。足の遅い私はリレーではいつも二番目に走っていたから。


確かにアンカーに近いよりはいいかもしれないとみんな納得し、担当が決まった。