不器用さんと恋に落ちる。




「助けに来たんですかぁー?」

「どう見ても雑魚じゃねえか」



ヤンキーたちが馬鹿にしたように笑う。



「…あなたたちに言われたくない」



勇気を振り絞り、大きな声ではっきりと告げる。



「…ぁあ?もういっぺん言ってみろよ!」



リーダー格の男が拳を振りかざしてきて、思わず目を瞑った。



「小波に手ぇだしてんじゃねえ!」



目を開けるとさっきの男が吹き飛んだあとだった。