「おい、」 ドアの方から声がして顔を上げると黒月くんが入り口にもたれかかっている。 「…黒月くん」 「チッ…くそっ…」 目の前にいたヤンキーが黒月くんを一瞬睨んで足早に洗面所から出ていく。 皆、黒月くんのこと恐れてるよなぁ…。なんでだろう? 「…はぁ、びっくりした」 緊張がほどけ、ほっとする。 「ありがと、助けてくれて」 黒月くんにお礼を言って洗濯機を回した。