先生好きになって!

次の日。

今日は珍しく私は朝寝坊をした。

茉桜は朝に弱いので、いつも遅刻ギリギリだ。

そして通学中にばったり会ったので走って学校に行く。

『ああ~ヤバい!遅刻寸前だ~』

ダッシュで正門を通り抜ける。

『ギリギリセーフ!』と茉桜が言う。

私たちの校舎は北校舎で正門から一番遠いのに3階。もう遠すぎて最悪~

8:10チャイムが鳴った

『おはよう』さわやかな声でクラスにあいさつをしてきた中村先生

もうかっこよすぎるよ

今日の4限は社会。

1時間も先生を拝めるなんて最高じゃない‼

特に社会得意×優しい先生のペアは最強すぎる

かっこいい先生を見ていたらあっという間に授業が終わってしまった。

昼休み、急に
『ねえねえ~莉々菜って中村先生のこと好きなの~?』と耳元から茉桜が聞いてくる。

私はとっさに『そんなことないよ~』と聞き流した。

(あっぶな、私多分顔に出やすいタイプなんだよね)


~一週間後~

私は今茉桜に呼び出された。

なんだろう?悪いことでもしたかな?

『単刀直入に言うけど、莉々菜って絶対中村先生のこと好きだよね!』

(あ~またその話!確かに優しいな~とかは思うけど…)

『別に、先生として尊敬できるな~と思う程度だよ』

『例えば…?』と茉桜が迫ってくる。

(え…!例えばって…?)私はつい本音が漏れてしまった。

『優しくて、周りのことが見えて、社会の教え方うまいところ!』

『それ、もう完全に好きじゃん!』

『えー!それって恋愛の好きに入るの…?』


私はそのあと中村先生のことが好きなんだと自覚し、顔が熱くなった。