「入籍を急ぐ理由はただひとつだ。もう君を誰にも取られたくない」
「……祐樹さん……」
「君は僕との結婚に同意した。契約のキスもしただろ?まだ消えてないか確認しないとな」
莉愛は真っ赤になった。祐樹はそんな彼女を嬉しそうに見た。
「もう、相変わらず勝手なんだから……でも入籍なんてしたら……」
「ん?」
「私はあなたの部署に入るのよ。それでなくても英語も使えない中途入社なんて理解してもらえないと思う。入籍してるなんてわかったらあなたにとっても、私にとっても面倒になる。いくら説明しても信じてもらえないと思う」
「入籍のことはしばらく黙っていればいい。まぁ入ったばかりの君は色眼鏡で見られるし、僕のしたことも正当な評価を得られない可能性はある。サエキ商事にふたりで移籍するまで入籍していることは黙っているほうが無難だろうな。何かあると兄貴にも怒られそうだ」
「会社では知らぬふり、ただの上司と部下でお願いします。あと……入籍しても千堂にいる間は実家から通う。私のことを前から知っている人も多いから譲れないわ」
「しょうがないな……わかったよ。ただし、休みの時はうちへ来いよ」
「どうして?」
「入籍したら君は僕の妻なんだよ。当たり前だ。僕に無理をさせた責任を取ってくれるんだろう?妻として週末は僕と過ごすんだ」
にやりと笑う。莉愛はため息をついた。
「わかったわ」
「よし。じゃあとりあえず、籍を入れよう」
「婚姻届は?証人欄を書いてくれる人がいないから無理よ」
「……祐樹さん……」
「君は僕との結婚に同意した。契約のキスもしただろ?まだ消えてないか確認しないとな」
莉愛は真っ赤になった。祐樹はそんな彼女を嬉しそうに見た。
「もう、相変わらず勝手なんだから……でも入籍なんてしたら……」
「ん?」
「私はあなたの部署に入るのよ。それでなくても英語も使えない中途入社なんて理解してもらえないと思う。入籍してるなんてわかったらあなたにとっても、私にとっても面倒になる。いくら説明しても信じてもらえないと思う」
「入籍のことはしばらく黙っていればいい。まぁ入ったばかりの君は色眼鏡で見られるし、僕のしたことも正当な評価を得られない可能性はある。サエキ商事にふたりで移籍するまで入籍していることは黙っているほうが無難だろうな。何かあると兄貴にも怒られそうだ」
「会社では知らぬふり、ただの上司と部下でお願いします。あと……入籍しても千堂にいる間は実家から通う。私のことを前から知っている人も多いから譲れないわ」
「しょうがないな……わかったよ。ただし、休みの時はうちへ来いよ」
「どうして?」
「入籍したら君は僕の妻なんだよ。当たり前だ。僕に無理をさせた責任を取ってくれるんだろう?妻として週末は僕と過ごすんだ」
にやりと笑う。莉愛はため息をついた。
「わかったわ」
「よし。じゃあとりあえず、籍を入れよう」
「婚姻届は?証人欄を書いてくれる人がいないから無理よ」



