「こちらが?」
「そう、彼女です」
「初めまして。祐樹の母です。お待ちしてましたよ。綺麗なお嬢さんだこと。どうぞお入りくださいな」
「初めまして……本山莉愛です。よろしくお願いします」
すぐに眺望のいい明るく広いリビングが見えた。そこにはゆったりとソファに腰かけた男性が長い脚を組んで座っていた。彼は立ち上がると目の前まで来た。
「お父さん、ただいま帰りました」
「ああ。おかえり。そちらが本山さんかな?」
「そうです」
「初めまして、本山莉愛です」
「ああ、いらっしゃい」
奥様は優しそうだが、社長は一瞬莉愛に目を移しただけだった。
莉愛はまず、実家である本山茶舗の件についてお詫びとお礼を言った。縁談に際して花邑茶舗へ祐樹が言ったことも、自分に責任があると伝え謝罪した。
「本山さん。気を悪くするかもしれないが正直に言わせてもらう。僕は正直君のことを歓迎できていない」
「お父さん!」
「あなた!」
「千堂製菓のほうで勤めていた君のことは全く知らなかったし、祐樹が突然茶舗と取引をしたいと言って来たのでね。特に花邑は断ったばかりだったし、とても驚いた。理由が君だとわかり、たぶらかされて、騙されているんじゃないかと思ったんだ」
「そう、彼女です」
「初めまして。祐樹の母です。お待ちしてましたよ。綺麗なお嬢さんだこと。どうぞお入りくださいな」
「初めまして……本山莉愛です。よろしくお願いします」
すぐに眺望のいい明るく広いリビングが見えた。そこにはゆったりとソファに腰かけた男性が長い脚を組んで座っていた。彼は立ち上がると目の前まで来た。
「お父さん、ただいま帰りました」
「ああ。おかえり。そちらが本山さんかな?」
「そうです」
「初めまして、本山莉愛です」
「ああ、いらっしゃい」
奥様は優しそうだが、社長は一瞬莉愛に目を移しただけだった。
莉愛はまず、実家である本山茶舗の件についてお詫びとお礼を言った。縁談に際して花邑茶舗へ祐樹が言ったことも、自分に責任があると伝え謝罪した。
「本山さん。気を悪くするかもしれないが正直に言わせてもらう。僕は正直君のことを歓迎できていない」
「お父さん!」
「あなた!」
「千堂製菓のほうで勤めていた君のことは全く知らなかったし、祐樹が突然茶舗と取引をしたいと言って来たのでね。特に花邑は断ったばかりだったし、とても驚いた。理由が君だとわかり、たぶらかされて、騙されているんじゃないかと思ったんだ」



